Dr.みやちの人生に効く処方箋 (28) 寿命を伸ばすたべものはなに??
このコラムでは、人生を健康で豊かに暮らすための知恵をお伝えしてきました。
今回は、寿命を伸ばす食べ物について医学論文の結果を踏まえてお伝えしたいと思います。
「食事の選択が平均余命にどのように影響するか」の全世界のデータベースをもとに発表された論文によると、普段の食事が寿命と大きく影響していることがわかりました。
しかも最適な食事を摂ることで、なんと40歳の方は11.3年、50歳の方は10.5年、65歳の方も7.9年平均余命が伸びるとされています。
では寿命が伸びる食べ物とはどんなものなのでしょう?
①全粒粉
②魚
③ナッツ
④豆類
⑤野菜
⑥果物
が挙げられています。
もちろん個々の体の状態や基礎疾患によっても食べるべきものは変わります。
ただ、食事でこれだけ余命が変わるのであれば、良い食材を選んで長く健康でいることを目指したくなりますね!
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (27) もし余生をフランスで過ごしたら?
あけましておめでとうございます。
昨年11月末にフランスはパリまで友人の個展を手伝いに行ってきました
。現地の医療の話も聞いてきたので、日本との違いを少し話させてください。
フランスも日本と同じように病気になれば健康保険が使えるし、なんと重症の場合は費用がかからない。
街並みは綺麗だし、パンもおいしいし、余生はフランスで!!となりそうですが、障害や慢性的な病気で入院する場合は、保険が使えず月に30~50万円ほどかかるとも・・。
年齢とともに体の力が衰えても簡単には入院ができず、ほとんどの方が自宅で過ごすことを選択します。
現地の福祉担当者から「日本の方は、健康でいるために予防的に自分の身体をケアしていますよね。
フランスでは、何かあれば病院で対応すればよいと、予防に力を入れる文化が弱いのです」と話がありました。
日本でも高齢化が進み、簡単に入院ができない時代となってきています。
年始めに自分の体の健康チェックをして、また1年素敵な時間をお過ごしください。
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (26) 筋力をつけて腰痛予防!
加齢とともに腰痛で悩む人が増えます。
原因の多くが骨、椎間板、腰周辺を支えている筋肉の衰えによるものです。
その一方で、高齢になると食事量が減少し、さまざまな栄養素が不足しがちです。
冬であればお鍋料理は各種栄養素を効率よく摂取できるのでおすすめです。
さらに腰痛を予防し、筋力を維持するために以下のような体操をしてみましょう!
(左写真参照)
この姿勢で背中が床から離れないようにして呼吸を繰り返す。
ポイント
①両足の裏で押し合うこと
②床から腰が離れないこと
③呼吸は吐く時間を吸う時間より長くすること
腰痛に対する運動は強い筋力が必要ではありません。
呼吸を止めずに運動をすることにより、必要な筋肉を使うことになります。
そうすると、今まで使えなかった筋肉を少しずつ使えるようになり、結果として痛みが少なくなることがあります。
その他にもウエストが締まるなど嬉しい効果がみられる人もいます。
腰痛がない方も美しい姿勢(くびれ)をつくるために運動してみてはいかがでしょうか。
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (26) ハロウィンで免疫力を高め、若返ろう!
今年は、10月30日に掛川の街を舞台にしたハロウィン仮装イベントが開催されますね。
僕も仮装して参加していますので、見かけたらぜひお声がけください。
ハロウィンと言えば、かぼちゃを思い浮かべる方も多いかと思います。
かぼちゃは、野菜の中でも栄養価が非常に高く、これからの季節に是非召し上がってほしい食材の1つです。
■かぼちゃはこんな方におすすめ
・免疫力を高めたい
・冷え性
・老化を予防したい
かぼちゃに含まれるβ-カロチンは免疫力を高める働きがあり、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。
またかぼちゃは、野菜の中でもトップクラスのビタミンEを含んでいますが、このビタミンEには血行を整える作用があり、冷え性や肩こりに効果があるとも言われています。
β-カロチン、ビタミンEに加え、豊富に含まれるビタミンCは三大抗酸化ビタミンと呼ばれ、かぼちゃを食べることで老化防止や美肌効果が期待できます。
これらの成分は油と一緒に調理することで体内での吸収率が向上しますので、ぜひハロウィンでおいしくかぼちゃを食べて、元気に若返ってくださいね。
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (25) ひまわりビールで人生を豊かに!!
私が掛川に来て3年が経過しました。
当初の役割は、患者さんのお宅へ訪問して診察を行う訪問診療部門の立ち上げでした。
訪問診療の経験は積んでいたものの、関東からやってきて全く土地勘がない状態で訪問診療を始めるのは苦労の連続でした。
どこに住んでいるのか?
いつまで掛川にいるのか?
落下傘部隊みたいに急に来ていなくなるのでは?
とのお言葉を頂きながらも、少しずつ信頼してもらえるよう地域のことを学ぶよう心掛けました。
「掛川」の発音を何度も車の中で練習していたのを思い出します。
その後も地域の多くの仲間に支えられながら、ようやく24時間体制で医師が自宅に伺う訪問診療も形となってきました。
しかし、訪問診療だけでは地域の皆さんの生活を守ることはできません。
医療や介護サービスが届かない部分を支え合うような地域のつながりが必要とされています。
より多くの人が繋がり人生が豊かになるよう願いを込めて、私達はひまわりビールを作りました。
ひまわりビールには、地域の多くの方に育てていただいたひまわりの花が使われています。
ぜひ手にとって頂き楽しいひとときをお過ごしいただけたら嬉しいです。
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (24) 知っていますか?「オーラルフレイル」
食べたり話したりする力は、人生を楽しむために本当に大切な機能です。
この力はいつまでも保てるわけではありません。噛んだり飲んだりする機能が衰えて、滑舌が悪くなったり、うまく食べられなくなる状態を「オーラル(口腔)フレイル(虚弱)」といいます。
加齢とともにオーラルフレイルは進行しますが、口の機能だけでなく心身機能や社会的な側面にも影響が出るため、早期に発見することが大切です。
以下のチェックポイントに当たる方は要注意です。
■日常生活のチェックポイント
・噛めない食べ物が増えた
・1回の食事で食べる量が減った
・体重が減った
・外出したり人と会うことが面倒になった
オーラルフレイルを予防するためには、定期的に口の健康状態を歯科医師に診てもらうことが重要です。
また口の筋力が衰えないような生活を心がけましょう!
■生活のポイント
・痩せすぎない
・タンパク質を意識して摂取する(制限のある方は注意して)
・外出し、体を動かす
・たくさん話をして口を動かす
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (23) 夏の夜におこりやすい こむらがえり
真夜中にふくらはぎの激しい痛みで目覚めたことはありませんか?
ふくらはぎ(こむら、こぶら)の筋肉が、痙攣を起こしてつってしまうことを「こむらがえり」と呼んでいます。
夏に起こるこむらがえりの原因に、
・ミネラルバランスの乱れ
・足の冷え
・脱水
などが挙げられます。
夏は、汗をたくさんかくことで、神経や筋肉の調整しているカルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルを失いやすいです。
その上、暑いと食欲のムラが出やすく、冷たい麺類だけの食事などで栄養が偏ることによって、ミネラルバランスが崩れることがあります。
またクーラーで足が冷えたり、脱水で血液がドロドロになり血流が悪くなることも、こむらがえりが起こりやすくなる原因となります。
食欲が落ちる夏ですが、しっかり食べて暑い夜を乗り越えられるように心がけましょう!
こむら返りが起こってしまった場合は、図のようにふくらはぎを伸ばすとけいれんがおさまりますので参考にしてみてください!
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (22) 生きてきた痕跡が残る場所で暮らすことの大切さ
訪問診療で患者さんの自宅を訪れる際に、診察以外にもかなり気を配っているところがあります。
それは、患者さんがどのような生活を今までしてきたかということです。
庭で育てられている草花やご飯を求めてやってくる猫ちゃん。玄関に飾られている絵画や海外で買ってきたお土産たち。
リビングには、子供たちが残した名作品やトロフィーや高級なウィスキーの瓶など。お部屋に入れば、ずらりと並んだ本棚にお気に入りの湯呑。
医療や介護において、人と人との関係は大切ですが、同じくらい人と空間との関係も大切です。
人生の最期を自宅で過ごしたい方は7割とも言われています。(実際に最後まで自宅で過ごせるのは2割に満たない)
またコロナ禍で病院から自宅に帰りたいという方もたくさんいらっしゃいます。
自宅にいる安心感や居心地の良さは、そこにあなたが生きてきた痕跡があり、周囲の人がその生きた履歴を共有しているからです。
様々な理由により自宅で暮らすことが難しくなることもあるでしょう。
少しでも長く住み慣れた場所で暮らせるよう、自分の健康は、自分たちで守らなければなりません。
そしてそのような文化を地域全体で作っていく必要があるのです。
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (21) まずは1日1gの減塩を!
みなさん、1日の塩分摂取量の基準は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です!
ふ~ん、そうなんだってなりますよね。だって自分が1日塩分を何g摂取しているのか分からないんですから。僕も分かりません。
最近では自宅で自分のおしっこから昨日摂取した塩分量がわかる計測器も販売していますが、平均で男性は11g、女性も9.4g塩分を摂取しているとされています。
全然目標に達していないわけです。
塩分摂りすぎチェックをしてみましょう。
□ 週に2回以上外食をする。
□ 缶詰、レトルト食品をよく食べる。
□ お酒をよく飲む。
□ 毎日味噌汁を飲む。
□ 焼き魚や刺身には気にせずたっぷり醤油を付ける。
□ ラーメンなどの汁物はスープを全部飲む。
1つでも当てはまれば、塩分摂りすぎ赤信号です。
塩分の摂りすぎは、高血圧やガン、脳梗塞、腎臓病のリスクを高めます。
特に脳卒中や心筋梗塞をされた方は、再発予防にも減塩は大切になります。
まずは、自分がどれくらい塩分を摂取しているか知るために、食品の栄養成分表示を見てみてください。
最近は食塩相当量が記載されているものが多いです。
そして1g塩分を減らすためには、どんな工夫が必要か考えてみてください。
サンゼンさんでも減塩弁当が売られていますね。
何g塩分が含まれているか是非確認してみてくださいね!
そして減塩でも美味しい秘密を探ってみてください!
Dr.みやちの人生に効く処方箋 (20) 新たな出会い、安心できるつながり
掛川での暮らしも2年半となり、このコラムも2周年を迎えようとしています。
コラムに関してたくさんの方から
「読んだよ!」
「今回の話はよかった」
と声を掛けていただいております。
少しでもみなさんの生活が豊かになるよう、暮らしの知恵を毎月お届けしてきました。
ただ、自分らしい人生は自分でつくるものです!
今回は、街の中に「つながり」をつくり健やかに暮らしていくためのヒントを詰め込んだトークイベント「カケガワトーク」を開催します!
●明日からも元気で過ごせるヒントを知りたい方
●一緒に掛川の街を盛り上げていきたい方
●認知症が心配な方
その他そんな方でも、自分の街や健康に興味のある方の参加をお待ちしております。
【 第二回 カケガワトーク 】
■日時:2022年4月24日(日) 14:00~15:30
■参加方法:Youtubeライブ配信
■参加費:無料
QRコードを読み取り、イベントページをご確認ください!
一緒に掛川を盛り上げましょう!